お薦めの観光地は倉敷美観地区、後楽園―。山陽新聞社がインターネット上で行った「さん太アンケート」で、外国人観光客に紹介したい観光スポットを尋ねたところ、こんな結果が出た。好きなご当地グルメは、断トツでばらずしとなるなど、定番を愛する県民性が浮かび上がった。
ここ数年、岡山県内でも目立つようになった外国人観光客。連れて行きたい観光地は、「倉敷美観地区」(44.5%)、岡山市の「後楽園」(28.2%)が群を抜き、3位は倉敷市の「鷲羽山一帯」(7.3%)。県北の「蒜山高原」(4.5%)、「湯原温泉」(2.6%)は低く、県南の観光地が好まれる結果となった。
回答理由(自由記述)は、美観地区について「白壁が美しい」「大原美術館で世界的な名画が鑑賞できる」とする意見が多く、後楽園については「日本三名園だから」「どの季節に訪れてもきれい」などが目立った。
「県外や海外から岡山を訪れる人に誇れるものは?」との問いには、四季を通じて晴天に恵まれている「気候」(44.6%)がトップ。「食べ物」(22.2%)、「自然」(13.3%)と続いた。
一方、「岡山に足りない物」は、「交通の便」(34.9%)が1位に。交通の結節点をセールスポイントとする岡山だが、課題があることも分かった。2位は「おもてなし」(28.6%)。
「好きなご当地グルメ」についても質問。江戸時代が起源とされる「ばらずし」(40.5%)が最も多く、2位の「日生カキオコ」(16.0%)、3位の「津山ホルモンうどん」(9.6%)など、B-1グランプリ出場組を大きく離した。
年代別に見ると、ばらずしは全ての世代でトップとなり、圧倒的な強さを見せた。日生カキオコも、30代以外で2位をキープし、安定していた。30代は、ばらずしと津山ホルモンうどんが18.5%で同率首位。次いで「デミカツ丼」(16.2%)、日生カキオコ(14.6%)と僅差で並び、嗜好しこうの多様化を感じさせた。
また、今年のゴールデンウイークの連休数についても質問。最も多かったのは「5連休」(26.5%)で、次いで「4連休」(11.2%)、「3連休以下」(9.7%)の順となった。旅行の予定は、「ない」(43.0%)が「ある」(34.5%)を上回った。30代、40代、50代の半数が「ない」としたことが全体を押し上げた。働き盛りの世代は、普段のハードワークが影響しているためか、連休をのんびりと過ごす人が多いようだ。
さん太アンケートは「地域の今」をこれまで以上に紙面に反映するため、山陽新聞読者を中心とした会員組織「さん太クラブ」の入会者を対象に2013年7月にスタート。18回目の今回は4月21~26日に行い、計1089人から回答を得た。
※各設問の割合は四捨五入値。問4、8は記述のため省略。